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口腔カンジダ症の症状と治療方法
口腔カンジダ症とは
口腔カンジダ症とは、口の中で発生するカンジダ症です。カンジダ菌自体は口腔内や体に広く生息する常在菌であり、通常健康障害をもたらすことはありません。しかし、何かしらの原因によりバランスが保てず、口腔内のカンジダ菌が過剰増殖、形態変化することにより発症します。カンジダ菌は常在菌であるため、健康な人の場合発症することはあまりありませんが、血液疾患、AIDSといった免疫不全症、糖尿病など、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者、免疫抑制剤や抗菌薬の投薬治療を受けている人に発症がみられる傾向にあるようです。
口腔カンジダ症は、症状や状態によって4つの名称があるようです。以下見ていきましょう。
口腔カンジダ症の分類と症状
■ 急性偽膜性カンジダ症
はじめは頬・口蓋・唇・舌の粘膜に白い苔状の物が点状・線状・斑紋状に現れます。その後範囲が拡大していき放置すると広範囲にわたり口腔粘膜が白苔で覆われるようになります。白苔は易剥離性でガーゼなどでぬぐうと剥離後の粘膜面は発赤し出血しやすいようです。この時期には強い摂食時痛があるのが特徴で、症状が進行するにつれて白苔は剥離しにくくなります。小児や老人に多く発症する傾向にあります。HIV感染、糖尿病、腎不全患者、がんの放射線治療や化学療法などによって体の免疫力が低下したとき、ぜんそくなどでステロイド薬使用の場合にも注意が必要とされています。
■ 急性萎縮性カンジダ症
急性萎縮性カンジダ症は舌にあらわれることが多く、表面が少し荒れてヒリヒリした痛みや灼熱感を訴えるのが特徴。抗生物質の長期投与によって生じやすい傾向があります。
■ 慢性肥厚性カンジダ症
カンジダ性白板症とも呼ばれ、急性偽膜性カンジダ症から長引き移行したものが多いようです。白い膜は粘膜に固着して粘膜上皮層自体がまだら状に厚く固くなります。口唇の両端や頬の粘膜に発症しやすく頬の粘膜ではしばしば両頬に発症がみられるようです。
■ 慢性萎縮性カンジダ症(義歯性口内炎)
義菌性口内炎とも呼ばれ、義歯(入れ歯)を外さず入れっぱなしにしている人に多く見られます。通常は口蓋粘膜の総義歯が当たる面に発症することが多く、無症状のことが多いとのことですが、時に患部の浮腫や痛みも伴うようです。
口腔カンジダ症自体では生命を脅かすことは少ないですが、歯周病を併発している場合、弱った歯茎から血管に入り込み全身に影響することもあり放置は禁物。舌に違和感を感じたり白いものが付着しているときは早めに主に歯科などの専門医を受診しましょう。適切な治療により治療期間も少なく済むようです。
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